チャプター 188

「あの頃は、自分の頭の中に何があるのかなんて、さっぱりわからなかった。でも今は? はっきり言える。ここにいるのは――私。私だけ」私はガブリエルに、ほんの少し笑みを向けた。

「救いようがないな」

ガブリエルは踵を返して去っていった。

「救いようがない……?」

私は小さくその言葉を反芻した。私だって、かつては救いようがなかったんじゃない? 彼にどうしようもなく恋していた、あの頃は。

苛立ちを抱えたまま二階へ上がろうとして――ドアの前にネイソンが立っているのを見つけた。

思わず笑いが漏れる。今夜の私の部屋、どうやら人気スポットらしい。

私はネイソンを見上げた。「どうしたの?」

彼とガ...

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